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災害時の停電リスクへの対処法 inswatch掲載分

 今年も台風で大きな被害が出てしまいました。被害にあわれた皆様には心よりお見舞い申し上げますと共に早期の復旧をお祈りします。

 さて、今回の被害で一番大きかったと思われるのは停電かと思います。
 私どもは電気が無ければ動かないコンピュータという品物を扱っておりますので、停電には非常に敏感です。

 弊社は東京電力管内にありますので、東北の震災直後に輪番停電の対象地域となった際は本当に大変でした。
 輪番停電とは、1日の内2〜3時間程対象エリアが停電になる、というものでした。

 パソコンやサーバ等のハードディスクが内蔵されている機器は使用中に突然電気が絶たれると記録内容が失われてしまうことがあるので、シャットダウンという操作をして電源を切ります。
 パソコンでしたら停電前にシャットダウンしておけば良いのですがサーバは大変です。
 サーバ機には「無停電電源装置」(UPS)という停電時にサーバに電気を供給してくれる機器が付いていることが一般的に多いのですが、機器に搭載されているバッテリーの容量までしか停電時には電気を送ることができません。通常は残容量が尽きる前に自動でサーバのシャットダウンが行われるように設定してあります。

 輪番停電の際は自社のサーバはもちろん、お客様先のサーバも停電予定時刻前にシャットダウンして回り、復旧後に正常起動したか確認に回る作業が続きました。

 しかし今回の様な災害がきっかけの停電時は更なる注意が必要です。
 UPSのバッテリーは空の状態から満充電が完了するまでに容量にもよりますが数時間以上はかかってしまいます。
 災害からの停電復旧の際、復旧したと思ってもまたすぐに停電してしまうことも珍しくありません。
 バッテリーの充電が十分にされないまま再び停電すると、UPSが機能を果たせずデータ消失のリスクが高まってしまいます。
 輪番停電をきっかけに弊社では社内で使用していたサーバの機能をクラウドサービス上に移行しました。これにより災害等の影響を受けにくくなりました。お客様にもクラウド化のご提案をしており、ご満足いただいております。

 停電時のバッテリーのお話がもう一つあります。普段お使いの携帯電話、スマートフォンはいつ充電されてますでしょうか?頻繁に充電するとバッテリーの寿命が短くなってしまうので残容量が少なくなってから充電される方もおられるかと思います。

 しかし災害時に連絡を取りたくてもバッテリー切れでできず、充電も停電でできなかった、ということが実際に起こりました。災害時に自分の命を守るためにも毎日満充電されることを私どもはお勧めします。

 

 

保険業界向けメールマガジン【inswatch】Vol.999 (2019/09/23)

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