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クラウドサービスってどう使うの?その4 inswatch掲載分

 9月初頭あたりからEmotet(エモテット)というマルウェア(悪意のあるソフト)が昨年以来の再流行しております。

 マルウェア自身が含まれた添付ファイルがメールで送られてくるタイプのマルウェアなのですが、過去に実際にやりとりをした事のあるアドレスからメールが送られてくるため、うっかりファイルを開いてしまい感染してしまう事例が増えています。

 エモテットの感染対策ですが、普段やりとりのある方からメールが届いたとしてもいきなり開封せず、内容をよく確認の上間違いなく必要なやりとりのファイルだけ開くことが大事です。

 G SuiteのGmail、Microsoft 365のExchangeonline等のパブリッククラウドのメールサービスをお使いの場合は各サービスで用意されている迷惑メールフィルタにより受信時にマルウェアが含まれたメールが隔離されるので比較的感染リスクを低く抑える事ができます。

 この様にメールをはじめ、セキュリティ対策としてクラウドサービスを導入すると、とても効果が高いケースがあります。

 ランサムウェアというマルウェアが数年前から度々流行ってしまっております。感染してしまうとパソコンの中のファイルを勝手に暗号化して開けなくしてしまい、解除したければお金を払え、と通知してくるタチの悪いソフトですが、クラウドストレージでファイルを共有、保存しておけば被害に遭いません。ただしパソコン内のファイルをクラウドと同期して利用する形態では感染したファイルがクラウドで共有されてしまいますので注意が必要です。Edge、Safari、Chrome等のWebブラウザからクラウドストレージを使えば安全です。

 クラウドサービスはパソコンの盗難対策として特に有用です。メールがクラウド化されている場合、パソコンの中にはメールは残りません。クラウドストレージにファイルが保管されている場合も同様にパソコンの中には残っていません。パソコンが盗難された場合、そのパソコンからデータを取り出す手段として分解してハードディスクというファイルが保存されている部品を取り外して他のパソコンから読み出す方法が取られます。パソコンにパスワードが設定されていてもファイルを取り出せる確率が高いため、この手段が取られますが、そもそもファイルが残されていなければ情報の漏洩は起こりません。

 セキュリティ対策としてのクラウドサービス、是非ご活用ください。

 

 

保険業界向けメールマガジン【inswatch】Vol.1013 (2020/09/28)

https://www.inswatch.co.jp/