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クラウドサービスってどう使うの?その6 inswatch掲載分

 コロナ禍以降在宅ワークされている方が増えたのではないかと思いますが、そもそもはクラウドサービスが対応できる範囲が拡充したことでリモートワークにも対応できるようになったのだと実感します。

 弊社では2008年頃からクラウドサービスへの取り組みをしておりました。


 当初はMicrosoftのBPOSという今日ではMicrosoftの稼ぎ頭とも言えるOffice 365の前身サービスから利用しておりました。当時はサービス内容も今とは比べられないほど機能が少なく、また価格も今より高かったので正直ほとんど取り扱いの機会はありませんでした。

 大きな転機になったのはGoogle Apps、現在のGoogle Workspaceの登場でした。こちらもサービス開始当初は機能不足でしたが、Gmailが企業の所有する自社ドメイン名で利用できた事がアドバンテージとなり、一気に普及が進んだと思います。
 弊社でも東北の震災を機にGoogle Appsを導入しました。弊社は静岡県に所在しているのですが東京電力管内のため、震災後の輪番停電の影響を受けることとなってしまいました。
 停電の都度、事前に影響を受けるサーバ機器をシャットダウン、復旧後に起動確認、といった作業を自社のみならずお客様先も含めて対応をしていました。程なく輪番停電が終了したのですが、それをきっかけに固定的な環境での事業継続は難しいと痛感し、自社でのGoogle Apps導入となりました。

 導入によりメールが端末に依存せず使える様になり、ファイル共有も社内を介さずに済むようになって利便性が飛躍的に向上しました。

 Google Apps導入の少し後から、会計ソフト等の業務アプリケーションのクラウド化が始まりました。こちらの取り扱いも始めたのですが、サービス開始当初、今ではとても考えられないのですが深夜時間帯に利用できず鮮魚
店様からお引き合い頂いた際に朝4時から使えないと困る、とのことでお断りされてしまったこともありました。
 クラウドサービスと銘打っていたのですが、実態は社内等で動いていたサーバをインターネット経由で使えるようにしただけのサービスも多かったのでメンテナンス時間確保のために制限が設けられていたようです。

 その後会計ソフトのクラウド化はとても進化し、銀行口座の記帳がオンラインで自動処理されたり、領収書の写真から内容を読み取って記帳する等の新しい機能のお陰で経理業務のリモートワーク対応が進みました。
 これからもクラウドサービスは進化を続けます。上手に使っていただきたいな、と思います。

 

 

保険業界向けメールマガジン【inswatch】Vol.1061 (2020/11/30)
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