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クラウドサービスってどう使うの?その9 災害対策としてのクラウドサービス inswatch掲載分

 まもなく東北の震災から10年を迎えます。甚大な被害であったことは言うまでもありません。私の会社のある伊豆でもそれまでに経験したことのない大きくかつ長い時間揺れていたことをとても鮮明に覚えています。

 当時はスマートフォンはあまり普及しておらず、いわゆるガラケーが一般的でした。メッセージのやりとりは携帯電話会社をまたいだショートメッセージ(SNS)が当時は送信できなかったので、電子メール一択だったかと思います。最初の地震から数日の間、携帯電話の通話、通信が逼迫しインターネットに繋がらない、メールの遅延等の影響が続きました。

 今は多くの方がスマートフォンを使っており、LINEを始めとしたメッセージサービスの選択肢が飛躍的に増え、通話が混雑していてもインターネット、クラウドを経由したコミュニケーションが図れるようになりました。

 クラウドサービスは4G LTE等の携帯電話の回線以外でもWi-Fi等でインターネットに繋がれば利用できるので、災害時でも情報伝達手段として役に立つ可能性が高いです。

 昨今では災害時等の安否確認をするためのクラウドサービスが何種類か提供されています。このサービスは地震等の発生時に予め登録した社員等のスマートフォンに通知が送られ、スマホアプリやWebサイトで各々から安否や状況を送信、集計して情報共有します。
 このサービスは平常時に利用することがないので、いざと言う時に使い方がわからない、ということが起こらないように、ほとんどの安否確認サービスでは日常的に使えるアンケート機能等が付いており操作に迷わないようにするための配慮がされております。

 TwitterやFacebook等のSNSも災害時に有用です。最近は都道府県、市町村等の自治体が公式にSNSで災害情報を発信するケースが増えました。
 お住まいの所や会社所在地等の自治体の公式SNSをフォローしておくと災害情報が素早く入手できます。自治体によっては公式を有しているSNSが違いますのでホームページ等確認してみてください。

 つい先日ですが、3.11の余震と思われる大きな地震がありました。その影響で私の住まいの近くでも3時間程度の停電が発生し、その影響で社内サーバ等の機器の不具合が発生し復旧対応しました。
 今回は私の手元では比較的小さな被害で済みましたが、減災のためにもクラウドサービスの利活用の仕方を今後も広めて行きたいと思いました。

 

 

保険業界向けメールマガジン【inswatch】Vol.1073 (2021/02/22)
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