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クラウドサービスってどう使うの?その12 自分自身もアップデート

 私は現在45歳なのですが、ちょうど就職する時期に会社の中にパソコンが入り始め、徐々に業務の中に浸透していった時代を過ごしてきました。

 当時パソコンショップに勤めていたのですが、パソコンといえば手書きの書類をワープロで清書したり、電卓での手計算から表計算ソフトで計算ミスを無くす、という具合で紙に出すことを前提とし、その作成の手間を減らすのが役割だったかと思います。

 あれから二十数年・・・最初は清書の機械だったパソコンですが、会社の中で共用で使われていたパソコンが1人1台になり、インターネットに繋がれ一人一人にメールアドレスが与えられ、資料等の情報もインターネットのWebから探すのが当たり前になり等々、徐々に変化し今や書類以外の写真や動画、地図等のデータも取り込み、仕事だけでなく個人のあらゆる物事を飲み込み、更にはスマートフォンやタブレット等、より簡単に扱えるデバイスがとても身近に動く時代に変わりました。

 私と近い年代の方でしたら概ね似た様な経験をされてきているかと思いますが、最近はその方が最初に学んだやり方から時代に合った変化をしていなくて困る、ということが時々あります。

 あるユーザ様と共同プロジェクトを始めた際、関わる組織の数が多くメール等のメッセージのやりとりだけでは情報が錯綜してしまいそうだったので一元化を図るためにクラウドストレージで共有することになりました。使い方のレクチャーに伺いご説明差し上げたのですが、その際「デスクトップから開けるようにしてくれ」とのご要望が。ブラウザのブックマーク登録で、と代替提案したのですがなかなか受け入れて頂けず苦労しました。この方にとってはデスクトップから開くことが一番面倒の無い方法と信じておられたようです。

 またある時ですが、取引先から複数メンバー宛にパスワード付きZIPファイルとしてPDF形式のファイルが送られてきました。出先だったのでスマートフォンしか持っておらずパスワード付きZIPファイルを開くことができなかったので、あるメンバーに解凍したものを送ってもらう様にお願いしました。するとZIP解凍したPDFを印刷、そしてその印刷物をスキャンしてPDFにして送ってこられました。PDFにする、というは印刷物をスキャンする、と捉えていたようです。

 どちらの例もその方が最初に覚えた方法であり、その時は正しい方法だったかとは思うのですが、特にクラウドサービスにおいては今までの考え方、方法とは変えた方がより使いやすくなることと思います。

 なかなか大変ですがパソコンやスマホだけでなく、自分自身もアップデートを続けることでもっと簡単に便利になるのではないかと思ってます。

 

 

保険業界向けメールマガジン【inswatch】Vol.1087 (2021/05/31)
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