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クラウドサービスってどう使うの?その13  データバックアップ先にもクラウド使えます inswatch掲載分

 最近では小さなオフィスでもファイル共有されている組織が増えました。

 NAS(Network Attached Storage、ナス)というファイル共有専用の機器の値段が下がりとても使いやすくなったのが普及の要因と感じています。
 会社の中のデータはWordやExcelといったファイルになっているものが多いので、共有できると便利ですよね。

 このNAS、とても使い勝手が良いのですが、その反面注意も必要です。
 ファイル共有する、ということはファイルを1箇所に集中してしまうことになります。なので故障などの障害時にデータが丸々無くなってしまう確率が高くなってしまいます。

 最近のNAS製品ではハードディスクを複数台内蔵しRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks、レイド)という仕組みを使って、故障時のデータ消失を防ぐ仕組みを採用するものが多いのですが、RAID5や6という構成の場合、停電等で電源が失われた場合にデータの整合性が失われファイルが復旧できなくなることもあります。

 そんな事故が起きても大丈夫なようにNASに外付けハードディスクを付け、そこにバックアップ取っておくと良いです。更に停電時に自動でNASを自動でシャットダウンしてくれる無停電電源もあるとより良いです。

 しかし、これだけ備えていても火事や地震が起こるとNASの中のデータも、NASと同じ場所に設置しているバックアップ用ハードディスクも同時に被災してしまうとデータを失ってしまいます。

 そこでクラウドサービスの活用です。

 最近のNASではクラウドサービスにファイル保存、同期できる製品が増えています。この機能を使ってクラウドストレージに保存しておくとデータの消失が防げます。

 またMicrosoft OneDrive、Googleドライブ、Dropbox等のサービスとの同期に対応している製品であれば、社外からもファイルが使えるようになるので利便性が高くなります。
 NAS機器は使用5年程度で故障率がグッと高くなります。私の所のユーザー様には壊れる前に、この期間内での買い替えをお勧めしています。

 会社のファイル共有がいつから動いているのかわからないようであれば、データ消失リスクが非常に高いです。クラウド対応のNAS機器への買い替えを是非ご検討ください。

 

 

保険業界向けメールマガジン【inswatch】Vol.1091 (2021/06/28)
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