前回の記事で規模の大きなオンライン会議のことを書きました。その後もご相談を頂く機会が多くあり、その中に出た話題からいくつか重要なところをご紹介します。
・カメラの照明
日常のオンライン会議でも当てはまるのですが、照明はかなり重要です。室内の明かりは頭上から照らされますが、顔の凹凸で影が出てしまい暗い顔で映ってしまうことが多くあります。顔の正面から光が当たるだけで明るく写ります。
・音声入力
ノートパソコンの内蔵マイク、ヘッドセットのマイク等パソコン用のマイクの大半は無指向性といって周囲の音を拾ってしまう特性を持っているので、意外と色んな音が乗ってしまいます。
それを避けるには単一指向性のマイクを使ったり洋服の襟に等に付けるピンマイクを使うと声だけをクリアに拾う事ができます。
オーディオインターフェースを使ってより高性能な音響用のマイクを使うのも効果が高いです。またオーディオインターフェースがあればプレゼンテーションにBGMを乗せたりすることもできます。
ただし音楽には著作権があるので使用の際には権利の確認が必要です。
・台本
会議や発表の流れを台本として用意してスタッフ間で共有すると流れが非常にスムーズになります。特に複数カメラを切り替えたり、複数の発表者がある場合は画面に何を写すのかを予め書いておく絵コンテを用意すると更に良いと思います。
・映像の事前収録
遠隔地の発表者側の回線トラブル等により上手く映像が届かない等のトラブル回避のため、発表する内容を事前に映像として作っておくのも良いです。
PowerPointには実は作成したスライドを映像化する機能があります。その映像に説明の音声を乗せたり、重要ポイントにマーカーを引いたりレーザーポインタを表示させる事もできます。
内容によっては発表後に質疑応答等が必要な場合がありますが、その場面のみカメラ映像を使う様に切り替える対応も多くあります。
・インターネット回線の速度
インターネットでは普段のWeb閲覧では主にお手元にデータが流れてくる下り方向の通信が多いので、その速度が気にされます。会議の通信では自らも映像を送り出すので下りだけでなく上り速度も重要です。
光回線でもマンション等の建物内で共有されている回線や企業内でファイアウォール等が設置されている場合は会議中に通信速度が低下して中断してしまうケースもありますので事前のチェックと必要に応じて臨時回線の手配をする事もあります。
スマートフォンのテザリングやモバイルルータ等の携帯電話回線では通信制限にかかりやすいので会議用途での利用は難しいと思います。
ここまでやるとほとんどテレビの生中継の様ですが(^^;) 準備にコストを割くことはとても重要です。また事例がありましたら紹介できればと思います。
保険業界向けメールマガジン【inswatch】Vol.1104
(2021/09/27)
https://www.inswatch.co.jp/